日本の宗教史 大転換期があった・・・?
大転換期が、鎌倉時代にあった。
「仏教伝来(6世紀)から鎌倉仏教」と「鎌倉仏教から昭和の仏教」
平安時代中頃から鎌倉時代初めにかけて、災害が多発しました。また、貴族社会から武家社会へと移行し度重なる戦乱も起きるようになり、社会不安が大きくなりました。
仏教には、お釈迦様の死後にどんどん仏教が廃れていく末法思想(まっぽうしそう)というものがあります。
このような社会不安が高まるにつれて、即身成仏のような現世での成仏や救いを諦め、 来世に極楽に往生して成仏する浄土思想が普及していきました。
鎌倉時代に入ると、中心が京都から鎌倉に移り、地方が発展していきます。また、武家階級が誕生し新しい勢力が交流しました。
このような社会の変動に応じて、仏教界でも新しい動きが生じます。
そこには二つの方向性が見られます。
一つは、原点に回帰し戒律の復興と禅の実践を求める方向です。
二つは、旧来の仏教と袂を分かち新しい仏教を模索する方法です。
一つめの方向は、宋の影響を受け南都での戒律復興運動や臨済宗と曹洞宗の禅宗の興隆につながりました。
二つめの方向は、法然の浄土宗、親鸞の浄土真宗や日蓮の日蓮宗の開宗へとつながりました。